2009年5月6日水曜日

■クワズイモ中毒

【2009年5月6日】
そういえば喜界島に応援に行ってたときにある中毒で患者さんが救急で運ばれてきました。
薬物中毒とか農薬中毒は何度も見てるけど、植物中毒っていうのは初めての体験でした。

喜界島に観光(?)に来てた大学生のグループが、サトイモ科植物の『クワズイモ』の葉っぱをかじって大学生3人が口や舌が痺れはじめて救急要請して運ばれてきました。
クワズイモって食ったらダメな芋ってことで食わず芋ってことなのかなε=(っ ̄∇ ̄)っ
ってそんな話はどうでもよくて、クワズイモの有毒成分は、シュウ酸カルシウムです。
主な症状としては、倦怠感や舌や口がヒリヒリするまっ粘膜に疼痛や腫脹をきたすそうです。
不溶性のシュウ酸カルシウム結晶が、粘膜に接触することにより、急速に焼けるような、刺すような疼痛をきたすそうです。唇、舌、咽頭の浮腫が起こり、まれに咽頭蓋の浮腫により気道閉塞をきたすこともあるそうです。この針状結晶は、通常植物のカプセル状の異型細胞内に束になっておさめられていますが、口腔内で、咀嚼などによってこのカプセルが破れて口腔粘膜に触れるようになり症状を起こします。
症状は、通常は数時間以内に消退するそうです。
まあ針が口に入ってんねやからそら口とか舌とかチクチク・ヒリヒリするわな~ヽ(゜▽、゜)ノ
というわけで、シュウ酸カルシウムの針状結晶による物理的刺激が主な症状発症機序とされています。
ちなみにシュウ酸カルシウムは、水に不溶性であり、加熱調理しても針状結晶は変化しないみたいです。
ところでシュウ酸カルシウムってどこかで聞いたことないですか?
そうシュウ酸カルシウム結石ってありますよね。おそらくシュウ酸カルシウム結石は、針状の結晶が体内にあるわけですからそらぁ痛いはずですよね(´・ω・`)

■治療としては、
①口腔などの障害部位を真水で洗浄する。水あるいは牛乳の(大量)経口投与→牛乳は、シュウ酸を不溶性にし吸収を妨げるみたいです。
②催吐は、刺激性が高いため行ってはいけません!!胃洗浄・活性炭投与は特に必要ではないそうです。


うぃーしヘ(〃 ̄ ̄ω ̄ ̄)ノ




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