はじめに:「自己肯定感」という言葉があふれている時代
「自己肯定感を高めよう」「自己肯定感が低いから○○できない」
ここ数年で、自己肯定感という言葉をよく聞くようになりました。書店には関連書籍が並び、SNSでも頻繁に話題になります。
でも「自己肯定感って、結局何なんだろう?」と、あらためて考えたことはありますか?
言葉は知っているけれど、自分の自己肯定感がどういう状態なのか、どうすれば高められるのか——漠然としたままの方が多いのではないかと思います。
このコラボライブでErikaさんと話しながら、私自身も改めて整理できたことがたくさんありました。この記事では、ライブの内容を踏まえながら、私なりの言葉で「自己肯定感」について書いていきます。
自己肯定感とは何か
自己肯定感とは、**「自分が自分であることをそのまま認め、受け入れられる感覚」**のことです。
「自分は価値ある存在だ」「失敗しても自分は大丈夫だ」という内側からの安心感、と言い換えることもできます。
よく混同されるのが「自己効力感」や「自信」との違いです。
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| 自己肯定感 | 条件なしに「自分でいていい」と感じる感覚 |
| 自己効力感 | 「これはできる」という特定の能力への確信 |
| 自信 | 経験や実績に基づく「うまくやれる」という感覚 |
自己肯定感は結果に関係なく存在するのが特徴です。「成功したから自分はOK」ではなく、「失敗しても自分はOK」と思えるかどうか——これが自己肯定感の核心です。
自己肯定感が低いとどうなるのか
自己肯定感が低い状態が続くと、様々な影響が出やすくなります。
人間関係への影響として、他人の評価が気になりすぎる・断れない・自分の意見が言えない・必要以上に謝る、などが挙げられます。
仕事・学習への影響として、失敗を恐れてチャレンジできない・ミスをひどく引きずる・「どうせ自分には無理」と思いやすい、などが起こりやすくなります。
心身への影響として、慢性的な疲労感・自己批判が止まらない・他者と比較してしんどくなる、なども出てきます。
医療現場でも、自己肯定感の低いスタッフは報告・連絡・相談を躊躇しやすく、結果として患者安全にも影響することがあります。これは心理的安全性とも深くつながっています。
自己肯定感が低くなる原因
自己肯定感は生まれつき固定されているわけではなく、生育環境・経験・習慣によって形成され、変化します。
低くなりやすい原因として代表的なものを挙げます。
幼少期の経験として、親や周囲の大人から「もっとがんばれ」「なんでできないの」という言葉を繰り返し受けてきた場合、「ありのままの自分ではダメだ」という感覚が根づきやすくなります。他の子と比較され続けた経験も同様です。
失敗体験の積み重ねとして、失敗を「結果だけ」で評価し続ける環境では、失敗=自分の否定という回路ができやすくなります。
SNSや比較文化として、他者のキラキラした面だけが目に入りやすい現代では、「自分はダメだ」という感覚が強化されやすい構造があります。
自己肯定感を高めるために:具体的なアプローチ
自己肯定感は高めることができます。ただし「今日から急に高くなる」ものではなく、小さな積み重ねによって少しずつ変わっていきます。
① 「できたこと」を意識的に記録する
1日の終わりに「今日うまくできたこと・頑張れたこと」を3つ書き出す習慣は、自己肯定感の土台を育てます。大きな成果である必要はありません。「ちゃんと起きた」「話しかけた」「最後まで読んだ」——それで十分です。
② 「自分への言葉」を変える
「どうせ私には無理」「また失敗した、最低だ」という内なる声は、繰り返すほど自己肯定感を下げます。「うまくいかなかったけど、やってみた」「次はどうしよう」という言葉に少しずつ置き換えていくことが、長期的に効果を持ちます。
③ 他者比較をやめる練習をする
比べるべき相手は「昨日の自分」だけです。これは子どもの褒め方でも同じことを言いましたが、大人の自己肯定感にも同じ原則が当てはまります。
④ 「ありがとう」を受け取れるようにする
自己肯定感が低い人は、褒められたり感謝されたりしても「そんなことないです」と否定してしまいがちです。まず「ありがとうございます」と受け取る練習をするだけでも、自己肯定感の変化につながります。
⑤ 安心できる関係の中で自分を出す
心理的安全性の高い場所で「自分の考えを言えた」「否定されなかった」という体験の積み重ねが、自己肯定感の回復に大きく働きます。逆に、常に否定・批判される環境では自己肯定感は育ちません。
病院薬剤師として、自己肯定感について思うこと
医療現場では、完璧主義になりやすい文化があります。
ミスは許されない。正確さが命。そういう環境の中で、自分への評価が「ミスをしなかったか」だけに偏ってしまうと、自己肯定感はどんどん削られていきます。
後輩や実習生を見ていて感じるのは、「自分に厳しすぎる人」ほど、小さなミスを引きずって立ち直るのに時間がかかるということです。
薬剤師として正確さを大切にしながら、同時に「失敗しても自分は大丈夫」という感覚を持てること——この両立が、長く医療現場で働き続けるためにとても重要だと感じています。
自己肯定感は、患者さんへの接し方にも出ます。自分を大切にできている人は、患者さんへの言葉も自然と温かくなります。
【当時の記録】2022年YouTube100投稿への挑戦
この動画を投稿した2022年10月11日時点で、私はYouTubeに37投稿(限定公開含むと71投稿)を達成していました。
2022年中にYouTube動画を100投稿するという目標を掲げていた時期です。Erikaさんとのコラボライブはその一環で実現したもので、今振り返っても充実した挑戦でした。目標を声に出して宣言し、コツコツと積み上げていく——それ自体が、自己肯定感を育てるプロセスだったと思います。
まとめ
- 自己肯定感とは「条件なしに自分でいていい」と感じる感覚
- 自己効力感・自信とは異なり、結果に関わらず存在するもの
- 低い状態が続くと人間関係・仕事・心身に影響が出やすい
- 幼少期の経験・失敗体験・比較文化が自己肯定感を下げやすい
- 高めるには「できたこと記録」「自分への言葉の置き換え」「他者比較をやめる」などの小さな積み重ねが有効
- 心理的安全性の高い環境は自己肯定感の回復を助ける
- 医療現場でも「正確さ」と「自分を許せる感覚」の両立が大切
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