こんにちは、田浦マインドです。
今回はSOAPの「O(客観的情報)」の書き方を解説します。Oは薬剤師が客観的に確認できる情報を記録する部分で、処方内容・検査値・バイタルなどが中心となります。
Oとは何か
O(Objective:客観的情報)とは、薬剤師が客観的に確認できる情報です。患者の発言(S)とは異なり、数値や処方内容など、誰が見ても同じ「事実」を記録します。
Oに記載すべき3つのカテゴリ
① 処方情報
- 処方薬とその用法・用量
- 処方変更点(増量・減量・追加・中止など)
- 処方日数
前回からの変更点を特に意識して記録することが重要です。
② 検査値・バイタルサイン
- 血液検査値(HbA1c・PT-INR・eGFR・K値など)
- 血圧・脈拍
- 体重変化
- SpO2
基準値から外れている検査値には特に注目し、経時的変化(上昇傾向・低下傾向)も記載すると評価につながります。
③ 客観的に観察できる情報
- 皮膚症状(発疹・浮腫など)
- 浮腫の有無と程度
- 歩行状態
- 認知機能の状態
- 表情・様子
Oの記載例(良い例)
O:アムロジピン5mg 1T 1×朝食後(前回から変更なし)
ロスバスタチン2.5mg 1T 1×夕食後(新規処方)
血圧手帳確認:145/85mmHg(1週間前)→138/82mmHg(本日)
自己測定の血圧値は140〜150/80〜90mmHg台で推移。
LDL-C 178mg/dL(3ヶ月前)→162mg/dL(先月、基準値130mg/dL以下)
両足首に軽度の浮腫を確認。検査値や処方内容を単に記載するだけでなく、前回からの変化や基準値との比較など、評価(A)につながる情報も含まれています。
検査値記載のポイント
検査値を記録する際は以下を意識してください。
基準値から外れている検査値に注目 正常範囲の検査値は簡潔に記載し、異常値には「基準値130mg/dL以下」などの注記を加えると評価しやすくなります。
経時的変化を記載 「178mg/dL(3ヶ月前)→162mg/dL(先月)」のように変化を示すと、治療効果の評価に直結します。
薬物療法との関連性を考慮 「ロスバスタチン開始後にLDL-Cが改善」「腎機能低下が進行中、投与量に注意」など、薬と検査値の関連を意識した記録が理想です。
よくあるNG例と修正例
NG例:記載が不十分
O:アムロジピン5mg継続。血圧手帳確認。→ 実際の血圧値が記載されていない。「確認した」だけでは次回に活かせない。
修正例:
O:アムロジピン5mg 1T 1×朝食後(継続)
血圧手帳:145/85mmHg(1週間前)→138/82mmHg(本日)NG例:主観と客観が混在
O:血圧が少し下がってきた感じ。→「感じ」は主観的表現。Oには数値を記載します。
修正例:
O:血圧138/82mmHg(前回145/85mmHg から改善)残薬の記録について
服薬状況の確認で残薬数を記録する際は、できる限り具体的に記載してください。
「残薬あり」ではなく「残薬5日分」「残薬7錠」と数量を記録することで、飲み忘れの頻度や一包化の必要性などの評価(A)につながります。
セルフチェックリスト(O)
薬歴を書いたら、以下を確認してください。
- □ 残薬数・検査値・バイタルなど客観的な事実を記録しているか
- □ 観察内容(表情・服薬状況・浮腫の有無など)が含まれているか
- □ 主観的な印象が混ざっていないか(「良さそう」「元気そう」など)
- □ 前回からの変化が読み取れるか
まとめ
- Oは薬剤師が客観的に確認できる「事実」を記録する欄
- 処方情報・検査値・バイタル・観察所見の3カテゴリを意識する
- 異常値には基準値を付記し、経時的変化も記録する
- 残薬は「残薬あり」でなく具体的な数量を記録する
- 主観的な印象は混ぜない
次回はA(評価)の書き方——薬剤師の臨床判断をどう記録するかを解説します。
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