2020年4月15日水曜日

■薬の副作用とは!? 副作用かどうかどう判断するの!?



▼薬を服用していますがどんな薬にも副作用がありますか?

¢薬をのむときにいちばん気になるのは、どんな「副作用」があるのかということでしょう。

¢薬は必要な場所にだけ効くことがもちろん理想ですが、血液と一緒に全身を回るため、必要のないところにも働きかけて、結果として思わぬ副作用が起きることがあります。

¢「副作用」とは薬を飲んだときに現れる、本来の目的以外の作用をいいます。
例えば、カゼ薬をのんだら眠くなった・・・これは、だれにでも経験のあることでしょう。

¢予想以上に薬が強く作用して副作用をひきおこす例として、糖尿病の薬の効果が強すぎて低血糖をおこすような場合があります。

■副作用の出かた

¢副作用が絶対ないという薬は、残念ながらありません。だからといって薬を使わないというのでは肝心な治療をすることができません。副作用を理解したうえで、薬を正しく使うことが大切だといえます。

¢副作用のでかたは、薬により異なりますし、1つの薬にもいろいろな副作用があるのがふつうです。眠気やのどの乾きといった軽い症状から、命にかかわる重い副作用まで、その程度もまちまちです。

¢人それぞれの体質にもよります。アレルギー体質の人、腎臓や肝臓の悪い人、高齢の人などは副作用がでやすいものです。また、多く飲みすぎれば、当然、副作用がでやすくなります。

¢人間の体は、年齢に伴い、肝臓で薬を分解する能力や、薬を腎臓から体の外に排出する能力が低下します。

¢その結果、薬が強く効きすぎて、副作用が現れることがあります。

■副作用の頻度

¢副作用の頻度は薬の種類によって異なるので、一概に何パーセントということはできません。ビタミン剤のようにほとんど副作用のない薬から、抗ガン剤のように高頻度に起こるものまでいろいろです。

¢ふつうによくでる薬については、経験的にそう多くはないというのが、関係者の見方だと思います。意外かもしれませんが、一つひとつの薬の副作用の発生頻度について、正確なことはよく分かっていません。

¢薬によっては、使用成績調査などで得られたデータが添付文書(関係者向け薬の説明書)に書かれているので、ある程度の目安になりますが、これをもって全てとすることはできません。

■副作用の多い薬

¢副作用の報告件数で、常に上位を占めるのはペニシリンに代表される抗生物質です。

¢だからといって、抗生物質を悪者扱いにすることはできません。

¢安易な使用は問題としても、肺炎や敗血症など命にかかわるような感染症の治療には、なくてはならない非常に有用な薬であることに間違いありません。

¢単純に、『副作用の多い薬』イコール『悪い薬』とはいえないのです。

¢副作用の多い薬には、効果の高い優れた薬が多いものです。

■副作用かどうかの判断

¢「どうも薬を飲みはじめたら胃の調子が悪い」。こんなとき、どう判断すればよいのでしょう。はたして薬の副作用なのでしょうか。この場合、3つのケースを考えなければなりません。1つは薬による本当の副作用、2つ目はたまたま胃の調子が悪くなっただけ、3つ目は気持ちの問題(心理効果)。

¢実際、どのような基準をもって判定されるかというと、①時間的な相関関係があるかどうか、②検査所見も含め、その薬の既知の副作用発現パターンを示しているか、③使用中止により改善されるか、④偶然の再使用で再現するか、⑤病気そのものによるもの、また心理的効果など他の原因は考えられないか等々・・・これらを総合的に評価し薬との因果関係をみきわめることになります。

¢いずれにしても、副作用かどうかの判定は、医師あるいは薬剤師により客観的かつ迅速におこなわれなければなりません。そして、薬がもたらす効果と副作用のバランスを考慮したうえで、その薬を中止したり減量するなどの適切な処置がとられることになります。

■副作用かなと思ったら

¢もし、薬を飲みはじめて「なにか普段と違う、変だな」と感じたら、すぐに受診するようにしてください。副作用も早期発見が重要です。万一それが重い副作用の前兆だとしても、すぐに適切に対処すれば重症化を防げます。できるなら、具体的にどんな症状に注意し、どう対処したらよいのかをあらかじめ聞いておくとよいでしょう。

¢ただし、その症状が必ずしも薬の副作用とは限りません。薬の飲みはじめは症状の変化が激しい急性期のこともあり、薬の作用とは関係なく病気がよくなったり、逆に悪化することも多いはずです。

¢また、治療のために許容される副作用もあります。軽い副作用の場合、注意をしながら飲み続けたほうが、よい結果につながることもあるのです。このような場合、継続の可否は自分だけの判断で決められるものではありません。必ず医師の指示をあおぐようにしてください。




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2020年4月14日火曜日

■【授乳婦へ薬の投与】授乳続けていい!? 胎児への安全性は!?


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先日、こんな質問を受けました。

赤ちゃんに授乳中のお母さんから、風邪を引いたので、病院で診察を受けたら、解熱鎮痛剤として、アセトアミノフェンの薬を出してもらったのですが、『この薬を飲んでいる間も赤ちゃんに授乳を続けてもいいですか!?』という質問を受けました。

この場合、薬剤師はどう考えてお答えしているのか。

3点考えています。

①まずお母さんが、飲んだ薬が乳汁中へ移行するのか。もし移行すればそれを赤ちゃんは飲むことになります。

②次に移行するとすれば、その薬は、赤ちゃんにも投与可能なのか、

③また移行するであろう量は、どれぐらいなのかについて考えます。

今回のアセトアミノフェンは、①乳汁中への移行は確認されています。②アセトアミノフェンは新生児にも投与可能な薬です。③新生児へは、投与量の0.1%程度の移行しか認められずという情報を収集します。

そして、回答としては、アセトアミノフェンを飲んでいる間も、授乳していただいて問題ありません回答したりします。

もし、授乳に影響がある場合は、授乳を避けないといけない期間を教えてあげると親切ですよね。

この薬は、お母さんが飲んでも何時間には体の中から無くなるので、薬を飲んでから何時間立てば授乳しても大丈夫ですよ。と服薬指導したりもします。



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2020年4月13日月曜日

■薬飲んだら、黒いウンチがでた!! それって大丈夫!?


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最近、この薬を飲み始めてから黄色いおしっこが出るんです。

最近、この薬を飲んでから、うんちがいつもより黒い気がするんです。

これって大丈夫なんですか!?

おしっこやうんこや汗に影響を与える薬についてお話します。

まずこの薬の影響を考える時には、副作用が出ていて問題ないのか、あるのかが大事なポイントです。

問題無いケース

・尿が黄色になる⇒ビタミンB2・ビタミンB6製剤

・尿が赤くなる⇒リファンピシン

・尿が茶色になる⇒カルベニン

・便が黒くなる⇒鉄剤

・便が白くなる⇒デパケンR

・汗が黒くなる⇒ドパミン

問題あるケース

・尿が赤くなる⇒エンドキサン⇒出血性膀胱炎

・便が黒くなる⇒消炎・鎮痛薬(NSAID)⇒消化管出血の可能性

なので、

薬を飲んで、尿、汗、便への影響があると言われた薬については、その影響が問題があるのかないのかについてを聞いておく、またはおかしいなと思ったら、この薬を飲んでからこのような体の変化などがありましたということを、医師や看護師や薬剤師に伝えておくことが大事です。



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2020年4月12日日曜日

■【コロナ検査】PCR検査とは!? ドライブスルー方式導入!?


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 PCR検査は、現在ウイルスが体内に存在しているのか、感染しているのかを調べることができる検査です。

PCR検査では、鼻から綿棒などを入れて、鼻の奥をぬぐった粘液や気道の奥から排出される痰を検査します。

インフルエンザのように鼻の奥から検体を採取する検査です。

鼻の奥の液の採取は医療従事者が行います。

PCR検査は、偽陽性(感染していないのに陽性と判定される)や偽陰性(感染しているのに陰性と判定される)と判定されることがあります。

偽陽性や偽陰性が起こる原因は、使用する試薬や機材の精度や人為的なものなど様々なことが考えられます。偽陰性の原因の一つとして、検体の採取方法や採取した検体に含まれるウイルスの量の差なども考えられます。そのため、検体を採取する医療従事者は正確に、かつ確実に検体を採取する必要があります。

 現在、新潟の一部の地域では、自動車に乗ったままPCR検査を受けることができる、いわゆるドライブスルー方式のPCR検査が開始されはじめました。厚生労働省や各都道府県もコロナ感染拡大に備え、感染の疑いがあると判断した人を対象に、ドライブスルー方式での診察やPCR検査を実施する方針が示されてきています。

感染の疑いのある人は現在、帰国者・接触者外来で診察している。診察後の換気や消毒で1人あたり2時間程度かかっているが、駐車場など屋外で車の窓越しに診察すれば、20分程度で済む見込みです。医療機関での院内感染リスクを減らしながら、効率的に検査を行えるため、車に乗ったままPCR検査を行う「ドライブスルー方式」について、早く全国に導入されたらと思います。

これが導入できると、コロナの検査だけではなく、毎年冬に流行るインフルエンザの発熱外来でも行える可能性があり、非常にいいシステムになるんじゃないかなと思います。



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2020年4月11日土曜日

■テストの点数を報告してくれた子供に、どんな言葉をかけてあげますか!?


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今日は、ぼくが聞いていい話だなと思ったことがあったので、シェアさせていただきます。

小学校に通っている子供がいました。

そしてその子にテストがありました。

平均点は、80点ぐらいでした。

お母さんは7090点ぐらいは取ってくれているだろうと思っていました。

すると、子どもがお母さんのところに来て、

『ごめん、お母さん。18点しか取れなかったの。』

と報告しにきてくれました。

あなたがお母さんの立場ならどんな言葉を掛けてあげますか!?

『どうしたの!?』

『何でできなかったの!?』

ぼくだったら、そんな声をかけていると思います。

しかし、子供が『ごめん』と申し訳なさそうに報告してくれたという気持ちを汲み取って、

『言いづらかったよね。見せたくなかったよね。ちゃんと見せてくれてありがとうね。次いい点を取れるように一緒に勉強しようね。』

と言ってみてはどうでしょうか。

人間の要求は、誰かに大切にされたいという要求や人に貢献したい、役に立ちたいという要求があります。

お母さんが申し訳なさそうな子供の気持ちを汲み取り、ねぎらいの言葉をかけてあげ、大切にされたことによって、子供はお母さんの役に立ちたい、今度またテストでいい点を取りたいと思ってくれるのではないでしょうか。

ねぎらいの言葉かけていきたいですね。



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