病院薬剤師 田浦マインド YOU TUBEチャンネル
『去年の夏に買った日焼け止めが残っているんですけど、今年の夏も使えますか!?』という質問をいただきました。
今回は、『日焼け止めの使用期限』について考えていきたいと思います。
日焼け止めは、いちおう化粧品という分類に入ります。
化粧品は、薬事法で『適切な保存条件のもとで3年以内に変質するおそれのあるもの』については、使用期限の表示が求められていますが、通常の化粧品には使用期限というものはありません。
去年の日焼け止めを使うとか、以前使っていて時間をおいて久し振りに化粧品を使う時は、3点チェックしてほしいと思います。
①
製品の状態変化:成分の分離はないか、軟化:使い始めは固めのクリームだったけど、軟らかくなったとかの変化はないか、また油が浮いているといった化粧品製品の状態の変化がないか。
②
色の変化:透明だった物が濁っているとか、白かった物が赤みをを帯びて色がついているといった色の変化がないか。
③
においの変化:化粧品に異臭がするとか、においがついていたものであれば、においが変わってないか。
など、製品の『状態』、『色』、『におい』の3点を確認してほしいです。
特に変化がなければ、使えると判断してよいでしょう。
もし、何らかの異常を感じた場合は、化粧品の性質が変質してしまっていることが考えられますので、使用を避けてください。
例えば、製品を開封してから数年以上経ってしまうと、品質が劣化したり、カビや細菌が繁殖することがあり、使用すると肌トラブルの原因となる場合もあります。
また、防腐剤無添加化粧品、防腐剤が入っていない化粧品の使用については、商品に記載されている使用条件に従って、製品の管理方法・使用方法・使用日数を守らなければいけません。
・開封後、○日以内に使用する。
・キャップはきちんと閉める。
・化粧品と一緒に使うスポンジやパフなどの用具を清潔にする。
・一度出した化粧品は、元の容器には戻さない。
・開封したら使い切る。
などの使用条件が書かれています。
あと、自分で化粧品を作った場合は、作った時からカビや細菌が混入している可能性があります。化粧品の成分は、カビや細菌が増えやすいという性質を持っています。特に防腐剤を配合していない化粧品の使用する場合には、ご注意ください。
市販されている化粧品は、品質が変わらないように作られていますが、開封して、長期間使わずに置いておくと変質してしまうことがあります。基本的には、一度開封した化粧品を使っている途中でやめて、保管しておいてまた期間を空けてから使うということはオススメできませんが、やむ得ない場合には、次の3点に気をつけて保管していただきたいと思います。
①
容器の口元を清潔なティッシュなどで拭き取り、キャップやふたをきちんと閉めましょう。コットンで拭き取ると、繊維が混入してしまうことがあるので、避けてください。
②
直射日光の当たる場所を避けましょう。
③
高温(温度が高い)・多湿(湿気が多い)・温度変化の激しい場所を避けましょう。
3点気をつけていただきたいです。
あと、化粧品を冷蔵庫で保管することはどうなのかということについてです、冷蔵庫で冷やして使う場合ですが、冷蔵庫の中には、実は思っている以上に雑菌が多く存在しています。当たり前のことですが、油断せずに化粧品のふたやキャップを使用する度にきちんと閉めて、清潔な手で使用してください。また、子供が誤って口に入れてしまう可能性もありますので、ご注意ください。
化粧品は、直射日光や高温多湿の場所を避けて、室温だいたい15~25℃で保管し、使用してください。
化粧品から日焼け止めに話を戻しますが、できれば日焼け止めなどの季節商品は、ワンシーズンで使い切るサイズを購入して使い切っていただけたらと思います。
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