2021年3月26日金曜日

■ウテメリン注(リトドリン注)の臨床上での使い方は!?

  先日、近いうちに産婦人科病棟を開棟する予定で、準備をしている薬剤師Sさんより、質問がありました!!


 S薬剤師『産科ストック薬の件では大変お世話になりました!ゆっくりと産科病棟開始に向けて進んでおります。またまた質問なのですが、ウテメリン注の溶解濃度って院内で決めてたりされますか?5%TZ500mLで何アンプル溶かすとか…!肺水腫リスクあれば50mLで溶かす必要がありますが、血管炎の懸念がありますもんね!参考にさせて頂きたいので教えて頂ければと思います。』


 『ウテメリン注は、(リトドリン注)の臨床上での使い方は!?』


 リトドリン注について、あんまり理解できてなかったので、うちの産婦人科のドクターと助産師さんに聞いてきました

 リトドリン注の適応は、『緊急に治療を必要とする切迫流産・早産』です。


 当院では、基本的には5%ブドウ糖500ml+リトドリン注50mg2A15ml/時間で投与して、お腹の張りや子宮収縮の状況をみて、5ml/時間単位での増量や減量で調節しているそうです。

 5%ブドウ糖500ml+リトドリン注50mg1Aで投与にすると30ml/時間が基本投与になってしまって糖が入りすぎるので、リトドリン注は2Aが良いって言ってました。

 あと糖尿病であれば、マルトース注+リトドリン注で投与します。

 もちろん肺水腫などで、あんまり負荷を増やさず投与したい時は、550mlでいくこともあるそうです。ただ量が少なく、濃い濃度の投与では流量調節がしにくかったり、ミスを誘発したりする可能性がある(50mlで溶かしているけど、500mlで溶かしていると勘違いして投与スピードを指示してしまう可能性がある、過小投与はまだしも過大投与は深刻かも)ので、基本的には500mlで溶解して投与しているそうです。


 添付文書に書かれているような当たり前の情報かもしれませんが、参考になれば幸いです😉👍

 ぼくは、添付文書を読んであまりピンと来ませんでしたが、産婦人科医師や助産師さんからの実際の投与についての話しを聞くことができ、すごく添付文書内容について理解が進みました😉👍


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