2020年4月5日日曜日

■発症すると死亡率100%!? 狂犬病とは!?


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犬に咬まれました。狂犬病に感染しますか!?

今日は、狂犬病についてお話します。

まず、犬にかまれて狂犬病に感染しますかということですが、日本国内の場合、狂犬病は発生していないので感染の心配はありません。海外、特に東南アジア等の流行国で狂犬病が疑われるイヌ、ネコや野生動物に咬まれたりした場合は、まず傷口をよく洗い流し、できるだけ早めに医療機関を受診して下さい。

 狂犬病とは、犬の伝染病。病原体は神経系をおかすウイルス。ウィルス性脳炎で、年間に55000人以上の人がなくなっています。狂暴化して全身麻痺(まひ)で死ぬ。犬にかまれることで人や家畜も感染する。水を飲んだり見たりするだけで呼吸困難になるところから恐水病とも呼ばれる。

 ちなみに、脳炎とはこんな病気です。血液中に浮遊する細胞で、組織内の異物を食う。感染症にかかったら、感染源と戦ってくれる細胞である白血球が、脳内に入り込んで炎症を起こし、脳が障害される病気です。

 狂犬病の話に戻りますが、日本では、1950年に制定された狂犬病予防法で飼い犬への予防ワクチン接種が義務化されたことにより、国内患者数は激減し、1956年の感染例を最後に日本国内での感染例は確認されていません。海外からの輸入、入ってきた症例としては、1970年にネパールから帰国後発症した1例と2006年にフィリピンから帰国後発症した2例が報告されており、それ以降の国内での報告はないとされています。犬のみの感染ではなく、人を含む全ての哺乳類が可能性があり、発症するとほぼ100%死亡してしまう病気である。

≪原因≫

狂犬病ウィルスに感染している哺乳類の唾液を介して人に感染する。媒介する動物は、犬だけでなく、猫やアライグマやスカンクやキツネやコウモリなどで、咬まれたり、傷口や粘膜を舐められたりすることで感染する。

≪症状≫

初期症状は、発熱などのかぜ症状と咬傷部位の腫れや痛みなどが210日続く。その後、急性神経症状として、水を飲もうとする時に喉の筋肉が痙攣するため水分摂取を拒否する恐水症や冷たい風が頬に当たって喉の筋肉が痙攣するため風を避ける恐風症という特異的な症状が210日続く。狂犬病は、犬あるいは動物だけの病気ではなく、人を含めた全ての哺乳類が感染し、発病すると治療方法がなく、悲惨な神経症状を示してほぼ100%死亡する極めて危険なウイルス性の人獣共通感染症です。

死亡率も高く今世間をにぎわせているコロナウィルスよりも恐いかもしれません、ただワクチン等の予防注射が開発され、狂犬病予防法が施行され、犬の登録、予防注射、野犬等が徹底管理されるようになり、わずか7年という短期間のうちに狂犬病を撲滅するに至りました。新型コロナウィルスもワクチンが開発され、早く撲滅されるのを願っています。



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